
SM好きでありながら、サド侯爵、未読でありました。で、今回読んでみましたが・・・エロくないですね。
むしろ非常に哲学的で宗教的です。「いかなるときも正義を貫くべきか?」という命題に対して、様々なシミュレーションを行う思考実験とも言えるかと思います。
これが200年前、フランス革命の時代に書かれたことにもロマンを感じます。当時は人権というものが確立されておらず、貧富の差、階級差がそのまま強力な支配構図を生んでいたと推察されます。その世界では力が全て。犯罪の境界も曖昧で、まさに地獄の苦しみを味わった名も無き犠牲者が無数にいたのではないでしょうか?
今日私たちが楽しむSMは、当時のものと比べればママゴトのようなものかもしれません。ですが、私はそれを誇りに思います。
お互いを思いやる関係の中で生まれる無限の快楽。
侯爵に恥ずかしくない哲学的なSMを目指してまいりたいと思います。